調査結果では、2012年のコネクテッドビークル市場 (セーフティ&セキュリティや通信ベースでインフォテイメントサービスを提供するシステムを搭載する乗用車)は、対前年比25%増となる年間900万台。関連するハードウエア市場は、約6,500億円となっている。今後、コネクテッドビークル市場は、グローバルに成長が進む見込みであり、2023年には、現在の市場規模の約8倍となる年間7,000万台となる見込みである。
現状は、北米が占める割合が高く、その要因としては、1996年以降、サービスを展開しているGM OnStarが北米で販売されるGM車の殆どに搭載されている事。また、Ford車で、携帯電話で通信接続を行うFord Sync!の搭載が多い事。更には、2012年以降、各自動車メーカーがスマートフォン連携対応のインフォテイメントシステム(Toyota Entune, Ford Sync! with AppLink, GM MyLink/IntelliLink/Que、Chrysler UConnect Access等)の搭載を進めているためである。
一方、欧州は、2013年より、フランスの自動車メーカーが積極的にインフォテイメント分野でのコネクテッドサービスの提供を始め、アプリ開発事業者への支援も行っている。また、欧州では、eCallシステム(事故時の緊急通報サービス)搭載を義務付ける計画が進んでおり、早ければ、2015年から、欧州で販売される新型車には、eCallシステムが搭載される。
日本は、トヨタ G-Book、ホンダ インターナビ、日産 カーウィングスに加え、2012年にスマートフォン連携対応のディスプレイオーディオが登場し、トヨタ、ホンダ、スズキが、ディーラーオプションで、採用を始めた。今後、中高級機種のカーナビでも、スマートフォン連携対応が進むとみられ、コネクテッドビークル市場拡大が期待される。
また、日系自動車メーカーは、新興国で、スマートフォン向けテレマティクスサービスと、ディスプレイオーディオ連携を計画している。また、ロシア、ブラジルでは、ERA GLONASSやSIMRAVの法制化が予定され、コネクテッドビークル市場は、大きく成長する見込みである。
コネクテッドビークル市場は、セーフティ&セキュリティ、インフォテイメント共に成長が期待され、サービス分野へは、通信事業者やTier1メーカーの参入も相次ぐ。関連して、アプリ、車載HMI、セキュリティ、クラウド、VRM等も注目される。(本調査結果へご質問があれば、お問い合わせフォームより、ご連絡ください)。
日本マーケティング・テクノロジーは、世界市場におけるコネクテッドビークル市場の動向を調査・分析したレポート「2013年版 コネクテッドビークル市場のマーケティン
2013-07-12